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18 2011

「Sony Tablet Pシリーズ 企画・開発者トークショー」へ行ってきました。

少しさかのぼりますが、10月29日にソニーストア大阪にてSony TabletのPシリーズの企画・開発者の方によるトークショーが行われました。
Sony Tabletの企画・開発者トークショーは9月にも行われブログにもアップしましたが(リンクはコチラ)、前回はSシリーズの話題が中心でした。
今回は28日にPシリーズの販売が開始されたという事でPシリーズについてのお話でした。

その様子を覚えている範囲ではありますが報告させて頂きます。

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ソニーストア大阪は基本的に撮影はNGなのですが、今回のトークショーでは一部を除いて特別に撮影しても構わないと冒頭伝えられました。
銀座や名古屋のストアでは撮影可能なものでも、大阪はNGだったりしていて結構不満に思っていただけに嬉しい配慮でした。

ところが自分が座った席の位置が悪く、撮影を試みるもブログに使えそうになかったので断念…。せっかくの機会をムダにしてしまいました。
しかし後程でも触れますが、重要な写真をTwitterのフォロワーさんより提供して頂きました!
この場をお借りして改めてお礼申し上げます。


前置きはこの辺にしておいて本題へ。

トークショーに出演されたお二方ですが、以前はお一人はVAIOシリーズを、もうお一人はCyber-shotを担当されていたそうです。
前回も書きましたが、Sony Tabletは「ソニーの総力戦」という事で、多岐に渡る開発者の方が関わられているそうです。

「快適なコンテンツ体験」を目標に開発されたSony Tabletですが、Sシリーズはリビングでの利用としては適していても、持ち運びには不向きです。
その役割を担うのがPシリーズ。

ちなみにS/P共にラウンドフォルムが特徴的ですが、Sシリーズは雑誌を片手で持った状態をイメージされています。

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一方Pシリーズは、「外で持ち運ぶ」という事で雑誌を丸めて持った状態から生まれたそうです。

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ハードウェアについてはSシリーズ同様に、Pシリーズも"ノイズレス"を意識して、画面周りには何もプリントされていません。

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Pシリーズの特徴でもある2画面構成ですが、これは「2つの画面を使う」のではなく「持ち運べる大画面」から生まれたもので、2画面に別々のアプリを表示させたりは出来ないのは、こういった理由もありますし、AndroidOSのバージョンアップ提供に遅れをとらない様にという理由もあるそうです。
という事は将来的にOSのバージョンアップには前向きという事でしょうかね。
確かに、Xperia(SO-01B)ではカスタマイズされた部分が多くてアップデートに手間取った感じがしますし、次のXperia arc(SO-01C)ではプレーンな部分が多かったです。


Pシリーズのあの形状に至るまでは様々なモックが作られたそうです。
トークショーではその実物を見せて頂けたのですが、こちらは撮影NGでしたのでイメージ図と共に紹介します。

あるタイプはまるで電子辞書の様な形をしていました。
2つ折りで上が画面で下がキーボード。
キーボードの手前にはタッチエリアも設けられており、更に1回転させて画面を見ながら裏側のタッチエリアで操作といったものでした。

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写真は電子辞書ですが、ほぼこの様な形でした。


またあるタイプはかなりの変わり種で、3つ折りでした。
1つの画面が3つ分かれており、たたみ方によってはキーボードと組み合わせる事も可能でした。

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写真はイメージ図です。


これらはいざ現物にするとイマイチだったという事で却下になったそうです。
モックは、画面部分が液晶ではなく紙を貼っただけのものでしたが、それでも1つ製作するのに車1台分の値段がするのだとか。
それだけの費用がかかっても、コンピュータを用いてバーチャル上で見るのと実物を見るのとでは印象が全く異なるのでモック製作は大事だそうです。

試行錯誤を重ねた上、長財布に画面を貼ったものが現在のPシリーズの原形となったそうです。
きっかけは思わぬところから始まったみたいですね。


画面サイズはSシリーズでも何パターンも検討されていましたが、Pシリーズでも4~7インチを0.5インチ刻みで検討されたそうです。
アスペクト比を検討した際には、ブラウジングで拡大や横への移動をしなくても済む様に横幅1024ドットは絶対条件だったみたいです。
下の写真では伝わりにくいかもしれませんが、確かにこの状態でも拡大せずに文字を認識出来ます。

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丸みを帯びているとデッドスペースがあるのかと思いきやムダは一切ないとの事でした。
ソニーの中では「お客様に空気を売るな」という言葉があるらしいです。
ソニー全体の方針という事は、つまり他の製品でもムダなく作られているのでしょうね。

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こちらはPの内部
(写真提供:taiseikoさん)


上に膨らみがあるおかげで、下側にはバッテリーとCPU、上側には各種のアンテナを分けて配置しています。

ムダが省かれた設計ですが、例外として上側にはアンテナの干渉を避ける為、外周にわずかながら隙間があります。
ここを空けておかないと、発生する電波が人体に影響を及ぼしてしまうのでポケット等に入れられなくなる問題がある事から、ここに関しては「空気ではなくお客様を守る為の愛が詰まっていると理解して下さい」とおっしゃられていましたw。


ここまで凝縮されていますが、発熱対策も行われています。
バッテリーやCPUがある下側のカバーには熱を拡散させるシートが貼られています。
ちなみにファンは消費電力が大きいのだそうです。

sonytablet_042.jpg
こちらが下画面用カバーの内側。黒い部分が熱拡散のシートです。
(写真提供:kozyさん)



そのカバーですが、上画面の方は白地に塗装されていますが、下画面の方は透明なパーツに塗装と材質が異なっています。
これは、開閉させる為の凹み部分に通知ランプが備わっており、その光をキレイに拡散させる為だそうです。

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更に別売りのカバー(白/黒)は軽度なキズであれば復元される素材だそうで、以上の理由より値段が高めになっているとの事でした。
確かに5,980円は少し高いなと思っていましたが、理由を聞くと理解出来るかもしれませんね。(出来ない人もいるかとは思いますが…)


下画面に付いているイヤホン端子は斜めにカットされていますが、実はここにも苦労が。
全く新しい製品なので、当初は実績のある従来通りのイヤホン端子を搭載するつもりだったのですが、企画の方から出っ張りの部分が邪魔だと指摘され、カーブ状に合わせた端子を新たに採用したそうです。

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下画面にCPUを搭載し、上画面に各種センサーやアンテナ等が配置されていますが、この両者を繋いでいるのは2ヶ所の小さなヒンジのみ。
ここに100程あるケーブルが50ずつ通っているのだそうです。

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それらが切れる事の無い様に開閉テストは何万回と行われたそうで、6,7回作り直しがあったそうです。
6,7回と言っても、作り直すのには1回数千万程度かかるらしいです。

ヒンジを大きくすればケーブルも通しやすくなるのですが、デザイン担当からは極力小さくと言われ苦労されたそうです。


ユーザーインターフェイスについてですが、まだ正式にタブレット開発に取り組まれる前からタッチ画面を使ったUIを研究する為に、今では懐かしいVAIOのtypeUを用いて、処理はキーボード側にさせたまま画面を取り外して使用されていたそうです。

その過程で、画面にL/Rボタンを付けて背面タッチパネルで操作するデモ機が製作されていたのだそうですが、それって何かを連想させませんか?年末発売予定のPSVitaですね。
この様にソニーでは長年研究されたものが様々な商品として展開されているそうです。
「ソニーのDNA」はこうして別の製品にも活かされていくみたいですね。

Pシリーズの2画面という仕様が決定してからは、2画面での開発となるので、今度はVAIOのtypeUを2台組み合わせてUIの研究がなされたそうです。
2画面別々のアプリの起動には非対応ですが、一部で2画面表示に対応したアプリも存在します。

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以上がトークショーでの主な内容でした。
カメラ撮影を断念して必死でメモっていました(汗)。

デザインを守る為に開発者の方々が苦労をされた点を数多く感じましたが、やはりデザインも大切だと思いますし、そういったところを妥協しないというのは好感が持てます。
自分がVAIOを好きな理由の大きな要素がデザインですから。

また、「思っていた時は良かったのに、いざ現物を見るとイマイチ」と様々な場面でおっしゃられていたのが印象的でした。

今回トークショーに参加した事によってPシリーズの魅力が一段と伝わりました。
前回同様に、企画・開発者の方の生の声や試作機を拝見出来たりと貴重な体験が出来た一日でした。
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